アリアン・シャフヴィシ『男はクズと言ったら性差別になるのか』は、内容は良かったのですが、この邦題はあまり良くないのでは……と思った。
人種差別や性差別への指摘に「逆差別だ!」とまぜっ返すような反論をすることをはじめ、様々なシーンにおける、批判や指摘に対して別の方向へ捻じ曲げる言説について著者が哲学のレンズを使って詳らかにしてゆく本でした。
けれど専門家の解説も訳者あとがきも無いので、テーマに対して著者がどういう立場・態度で書いている本なのか判断するのが、店頭ではちょっと難しかった。
せめて信頼できる人による帯コメントがあったらなあと思うのですが、難しかったのかな。
#読書
邦訳が出るのを待ち望んでいた本が、原書とは違うキャッチーさ優先の日本語タイトルにされていてガッカリすることが時々あるのだが、あまりに煽動的なタイトルの場合は出版社の姿勢に疑問を抱くし、どんなに意義のある本でも買うのをやめることもある。