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3月4日は国際HPV啓発デーだったらしく、子宮頸がん予防のHPVワクチンの無料キャッチアップ接種はあと1年で終了してしまうと知りました。
多くの人がHPVワクチンについての知識を得て、接種を望む人に届いてほしい。

マリーケ・ビッグ『性差別の医学史』で、英国やヨーロッパではHPVワクチン接種によって女性の浸潤性子宮頸がんの罹患率が大幅に減少した10年間の研究結果が示されていた。日本は何故これほどまでに遅れてしまったのか……。

それとHPVの保有・感染は男性のほうが多いにもかかわらず、社会においてHPVが「女性の病気」と語られ、生殖医療は女性だけが責任を負うものとされる問題も示されていた。

「裏を返せば、男性は検査も予防接種も受けられず、感染によって生じるがんのリスクも知らされていない」

マリーケ・ビッグ『性差別の医学史 医療はいかに女性たちを見捨ててきたか』(片桐恵理子 訳)は、もしかするとタイトル等から、トランス排除的なのではないか心配される方もいるかもしれませんが、トランスジェンダーやインターセックスの人々の健康と医療も蔑ろにされていることも含めて、「医学はジェンダーニュートラル」という欺瞞を暴いてゆくエッセイで、男女二元論から脱却しようとする誠実な内容でした。

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