会社の激務とその他諸々のストレスで精神的にギリギリだった時期の証のようだった、数年分の『VOGUE』を全冊処分した。あの真っ赤な背表紙が棚からごっそり消えた解放感がすごい。
学生の頃は好きなアーティストや役者のインタビューが載っている時だけ買っていた雑誌を、就職後にストレス行動としてVOGUE、ELLE、ハーパース・バザー 、FIGARO、GINZA、Numero、pen、Casaを毎月全部買うようになった。
読む時間など無く一度も開きさえしない雑誌を買い続けるのはおかしいと分かっていても、買うのを止めることは「無駄と認めること」であり「自分で自分を否定する恐怖」があって出来ない、みたいな気持ちだった。
引越しの際にVOGUE以外は全て処分したが、結局3年間分ほどだけは残したVOGUEも今日ようやく手放せた。
今振り返ると、わざわざお金と労力をかけてまで新居へVOGUEを運んだ心境が謎というか自分のことながら怖くなるが、まあ時間が必要だったんだなあと。
ただ今思うと『Casa』や『pen』は、特集によっては取っておけば良かったな。
しかし『VOGUE』、処分するにあたり中身を見ていたら、ちょっと本当に信じられないほどに白人だらけなことに今更ながら慄いてしまった。
この業界おかしいですよ…(買い続けることは5年ほど前に止められたので、今は変わっているのかもしれない)。
これを5年前にはここまで変だと感じていなかった自分にもショック…
当時もドラマや映画での人種的に多様なキャスティングかどうかはすごく気になっていたのに、モード誌には鈍感だったなんて何でなんだ。