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キャサリン・レイシー『ピュウ』
(井上里 訳)

言葉を発さず、外見からは年齢も性別も人種も読み取れない人物が町に現れたことで住民たちが見せる、様々な反応。

人間とそのコミュニティの、自分が安心するために・自分にとって分かりやすい形で他者を理解しようと躍起になる姿、善意でコーティングされた暴力的なまでの理解の押し付けが滑稽でもあり、とてつもなく恐ろしい。

いかようにも解釈できるラストも含めて、私は全体に諦念を持ってかなり悲観的に読んでしまったが、しかしどこか晴れやかな気持ちにもなった。
めちゃくちゃ好きでした。

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