ヘレン・オイェイェミ『あなたのものじゃないものは、あなたのものじゃない』(上田麻由子訳)を読みました。
現実の無常さとともに摩訶不思議だったり幻想的な展開があり、どこまでも自由に飛んで広がってゆく物語に、頭がガチガチに固い私はビックリしながらも、人が持つ感情や関係性のあわいのダークさとユーモアが素晴らしく魅力的な短篇集でした。
数年前の『文藝』で「ケンブリッジ大学地味子団」だけは読んでいたのだけど、改めてこのお話やはり好きだなあ。
それとこの本全体で、意味付けなど何も無しに当たり前にクィアな登場人物たちがたっくさんいて、多彩に描かれているのもすごく良かった!