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 2022年の共著『マイノリティだと思っていたらマジョリティだった件』(ヘウレーカ)に収録されている「調整、説明、証明をめぐるコスト」で、ちょうど「たとえば車椅子で映画館に行くのって大変だよね」という話をしていたので……
 
 「映画館に行き、コーヒーを飲んで帰ってくるという予定を、気楽にこなせるひとはツイている。これが車椅子ユーザーならばどうか。映画館までのアクセスを確認し、混雑する時間や乗車位置を確認する。シアターでは車椅子用の座席は固定されているので「今日はスクリーンの真ん前」「ちょっと後ろ側」と席を選ぶことはできないし、バリアフリーのトイレが遠いと苦労する。車椅子で入れる喫茶店も限られていて、新しくできた店に寄ってみたいという希望がすんなり叶えられるわけではない。
 これらはあくまで表面上のことで、実際には地域によって施設などの事情が違うし、ハード面には表われない変数もある。あの時間帯の駅員とは合わない感じだから手伝いを頼むのが億劫だとか、あそこのトイレを使わざるを得ないけどハンドソープがしょっちゅう切れているんだとか、チケットは自分で買えるのに手伝おうと「ボランティア」してくるやつがうざったいとか、面倒ごとはたくさんあるのだ。→

(続き)私は車椅子ユーザーではないから、こういった問題は障害学研究や当事者の発信から学んだ。(…)まだ乗車拒否は起こるし、それに抗議したひとがバッシングされもする。世界はとにかく、異なるモノに慣れるまで時間がかかる。だからマイノリティが持つ選択肢は少ないし、その行動には様々なコストが伴うのだ」。

 「トラブル」を起こさないと少数派のニーズは認識されないこともあるし、障害は身体でなく社会の側にある、という話を皆でもっとしていきましょう!

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