灰谷健次郎『兎の眼』、名作だ……。読み継いできてくれた人々ありがとう。おかげで残って遅れて読む気になったやつも間に合いました。通勤電車で泣きながら、目が離せなくてずっと読んでた。また、この年齢になって読んだので、書かれたものの苦しさとその苦しみの灰が子どもたちの頭に降らぬようにするのだという決意に自分が気づけたと感じる。
ついさっき読んだ、1998年角川文庫版のp.323『いまの人はみんな人間の命を食べて生きている。戦争で死んだ人の命をたべて生きている。戦争に反対して殺された人の命をたべて生きている。平気で命をたべている人がいる。苦しそうに命をたべている人もいる』が今朝接した日本国首相の「戦争のできる一流国家になった」発言と呼応しまくった。ふざけんなよ。戦争の犠牲になった人の命を悼むこと、それに対してとれる国や国を作る人々の責任は、反省し続けることじゃないか。「戦争ができる」などと何処かの任意/架空の国を「敵」だと示すことでなく、戦争を繰り返さないことしかないじゃないか。
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