10月10日の「朝日」では珍しく、酒井隆史さんの「エキセン中道」についてのinterviewが出ている。
この言葉、にわかに日本の言説でも一種の「流行り」になっているようだが、世界同時代的な傾向でもある。
具体的には、ブレアのニューレーバーや米国のクリントン政権のように、大幅に新自由主義政策を取り入れ、「左派」のイメージを脱色しようとする傾向。
仏では、マクロン政権が典型的な「エキセン中道」。マクロンはついに極右を事実上の議会パートナーとすることを選択。ここに「極右は政治のゲームに参加させない」というWWII後の合意は崩れ去った。
「エキセン」は一見「ハリウッド的多様性」を称揚するが、新自由主義ゲームの敗者には「容赦なし No Mercy」。
また「エキセン」は「寛容」を標榜しつつも、新自由主義的資本主義以外の選択肢は「エキセントリック」に排除する。この際、レトリックとしては「正義の暴力」が言挙げされる。
例えば、直近の星野智幸の「正義の暴力」論やそれを新聞一面使って擁護する中島岳志などが典型である。
星野の「正義の暴力」の記事にわらわらと群がってきた富永京子氏をはじめとする「コメント+」の面々多数も「エキセン」となる。案の定、富永氏は最近フェミニズムを貶め始めたようだ。