なにやら柄谷行人さんの「回顧噺」まだ続いているらしい。
「あほ」な東大教授が「近代日本の批評」に一番影響されたとか言っているが、この蓮実、柄谷、浅田、そして今やサントリー財団首脳部として反中・反共言説の旗振り役に転向した三浦雅士の4人で行った座談会程、デタラメな上、後世に悪影響を与えたものはない。
まず、三浦雅士は当時から論外。これは当事者である柄谷さんでさえ、認めていた。浅田と蓮実は、近代日本の批評史について、ほとんど予備知識をもたず、一夜漬けで、悪意ある「テキトー」なことを並べ立てている。
柄谷さんだけは一応戦後文学に連なる文芸評論家だけあって、まあ一応まともなこと(も)言っている。
蓮実については、とにかく渡辺一夫、加藤周一に対する怨念から、この二人を外した中村光夫、大岡昇平という仏文系の人間だけを評価し、「大岡を戦後派に入れるのは間違い」などと寝言を言っている。その上「近代文学の馬鹿ども」などと読みもしないのに得意の「罵倒」だけ炸裂させるから、後続の批評家、文学研究者もそれを真に受け、日本の批評史は崩壊したままである。
スパルタカス君もまだこれを真に受けてスガ秀美の方に影響を受けたなどと述べ立てているのだから、永遠に「現代思想」の蟻地獄から抜け出せないだろう。(続く)