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さて、今日の東京新聞の1面の自民党総裁選の見出しは「非核三原則見直し・アジア版NATO」である。これは極めて「まとも」

 ところが6面には中島岳志氏が「星野智幸のリベラル批判」と太字で書いたリード、「リベラルを自任する人たちは、絶対的な『正義』に依存し、自分達こそが「正しさ」を担っているという自意識」を強くもっている」などと壊れたテープレコーダーのような凡庸な懐メロを書いている。

 私自身は「リベラル」ではなく、「左派」だと思うが、絶対的な的な「正義」を自任する自意識をもつリベラル」なんて人、ほんとうにいるのか?

 中島氏本人はご自分を「保守」だと仰っている。いやはや。ついで「文学の力を信じる」などと面白いことを言っている。彼の書いたものを眺めると、海外の大家は勿論漱石・鴎外さえ読んだ形跡が見当たらない。

 これでは、ごく普通に星野智幸を批判している平野啓一郎の方がはるかに「まし」。

 ところで、中島氏の最初の本に女性の東大教授第一世代長崎暢子さん(インド研究者)が推薦の帯を書いていたのを思い出した。長崎さんはインド大反乱の研究者であり、私も彼女の本は全て読んだ。

 長崎さんは樺美智子と同学年であり、長崎浩と結婚していた時期もある。とにかくあの「帯」は長崎さんにとって残念なことだった。

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