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 米国のマルクス主義文芸批評家、思想家のF.ジェイムソンが亡くなった。1934生だから、今年90歳。合掌。

 ところでジェイムソンもサルトルの研究から始めている。イェール大学から出版された、その博論を1999年に友人達とともに翻訳・上梓した。

 この頃日本では文学科や社会学では「言語論的展開」が一世を風靡しており、私はこの発想をジェイムソン=サルトルの「物自体」=「即自存在」によって批判する解説を寄せた。

 サブタイトルに、「回帰する唯物論」とあるのはそのためである。

 実際、このいわばでっち上げられた「言語論的転回」に対して無批判であったために、日本の人文学は今に至るまで廃墟から立ち直れないでいる。

 
 

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