今月の「文芸春秋」、でかでかと「驕るな、自民党!」という東浩紀と御厨貴の対談を出している。
御厨貴は東大名誉教授、サントリー文化財団理事、サントリー(株)取締役でもある。
専門は日本政治史だが、伊藤隆、佐藤誠三郎の薫陶を受けただけあって、「オーラル・ヒストリー」と称して、権力者の自慢話を聞き、それを業績と称する古典的な御用学者である。
学者でありながら同時に各種メディアに登場、小沢一郎の「日本改造計画」の政治部門を担当したと言われている。御厨は読売のナベツネと親しく、2000年頃のインタビューの記録に責任者的に関わった。学者というよりも政治部記者、という感じの男である。
さて、同じくサントリー学芸賞を貰い乍ら、今や維新のイデオローグになり下がった東浩紀、これは他言を要しないだろう。
文芸春秋の対談は、決して「驕る」自民党政権を打倒しろ、という趣旨ではなく、政権政党は自民党と決めつけた上で、選挙の時だけ「聞く力を示せ」という東の生まれる前から反復されているパフォーマンスである。
今、維新が兵庫県知事の醜態で支持率を急激に下げているので、自公政権は、あるいは現状を維持できるのでは、と期待が高まっているのだろう。
しかしあの「驕慢」の塊の東が「驕るな」と説教とはちょっと笑った。