件の京都の大学の先生、「スンニ派がパレスティナを助けるわけがない。」などと妙なことを仰っていたが、これも間違い。
「アラブの大義」を口先で唱えるエジプトが一向にパレスティナを助けないのは、シシ軍事政権が米国の管理下にあるため。元来「アラブの春」の後、合法的に選挙で政権を獲ったムスリム同胞団をクーデターで軍部が打倒できたのは、米国の許可があったから。ついで言えば、ハマスもスンニ派、トルコもスンニ派である。
さらに言うとアラファトのPLOは世俗主義近代派であったし、モサドに爆殺された作家のG.カナファーニーはPFLP(マルクス=レーニン主義に基づく反植民地主義)所属。
シーア派のイランは現在米国・イスラエルに対立する中東唯一の国家と言えるが、1979年の革命までのパーレヴィー政権は中東における「米国の番犬」と呼ばれていた。
またイランがシーア派主流になったのは、オスマン帝国との対抗上、18世紀になってからである。
N先生が愛するトルコはと言えば、WWII直後からNATO加盟国であり、朝鮮戦争に相当兵力を派遣。また国内のクルド人問題を解決する気はさらさらない。
またエルドアンはナゴルノ・カラバフ戦争においてイスラエルの軍事ドローンをアゼルバイジャンに大量供給、結果アルメニアは大敗した。