加藤尚武(1937生)は、ヘーゲル研究者。学部学生時代、西部邁とともにブントに参加。68年の東大闘争の時は文学部助手だった。
先に挙げた加藤の「下品極まりない」文章は、学部生に囲まれ、小突かれながら、つるし上げられている丸山眞男を、助手の加藤が横から「ほくそえんで見ている」という趣向である。
私は学部学生の時に友人に進められて加藤の「汚らしい」文章を読んだ時の感触をいまでも覚えている。
この文章を書いた時、加藤は千葉大文学部教授ではなかっただろうか?
私が千葉大に赴任した時、加藤尚武は、京大に移り、なにやらあやしげ且つ「眠たい」エッセイを書きなぐるPHPお抱えのような存在になっていた。
日本のヘーゲル学会のボスとして『ヘーゲル大事典』の編集責任者の一人となっているが、私が彼の仕事を全く認めていないことは言うまでもない。
ついでいうと、柄谷行人はブント時代、たしか駒寮で加藤、西部と同室(基本3人一部屋)だったと記憶している。