爆笑問題の太田某がTVでなにやら蓮舫に訳の分からぬ因縁をつけ、周りの人間がそれを笑って賞賛する、などという「おぞましい」事件があったらしい。
私の記憶では、太田に「反体制的な笑い」を読み込みたいインテリが一時いたように、これは全くの「はずれ」。吉本芸人もそうだが、TV時代の芸能は基本「笑い」をぶきにして体制に同調しないものを「真面目」、「暗い」、今は「思想が強い?」などとして排除してきた。
ベルクソンも「笑い」で指摘しているように「ヒト」という動物が情動的に「他者」との関係をポジティヴで感じるのは「笑い」においてである・
逆に「笑い」から疎外されることは「社会的動物」であるヒトには強いストレスをもたらす。
してみれば、ある時期からのTVの芸能は政治権力が直接介入せず、「まとも」な批判を「笑い」の名を借りて粛々と排除してきたことになる。
これを実はTVっ子の「新左翼おじさん」達が「まともな」戦後民主主義を掘り崩してくれる、と歓迎していたのだからどうしようもない。こういう人達にはそろそろご退場願いたいものだ。
ついでに80年代の「パラノ」VS「スギゾ」の二項対立もゴミ箱行。
また芸能の方も、一度TV、つまり権力と手を切らなければ「再生」はあり得ないだろう。
「スキゾ」