防衛大学校のハイデガー研究者が次のような世迷い亊を著書で述べて話題になっている。
「ドイツの哲学者がハイデガーを読まないのと、ドイツがイスラエルのガザ侵攻を批判できないのは、確実につながっている。「反ユダヤ主義」によってではなく、「思考停止」によって。」
断言するが、ハイデガーは哲学史研究者としてずば抜けた「切れ者」だが、思想家としてヒトラーerに熱狂した凡庸な羊の群れの一匹に過ぎない。直接の弟子ガダマーでさえ、このことは認めている。
ハイデガーは「我が闘争」を読んだ上で、恩師のフッサールを大学から追放、ナチに入党、あの「恥ずかしい」フライブルク総長演説をした。ハイデガーがナチに心底共鳴したことは、「ハイデガー黒書」が出版される前からわかっていたことであり、かつての愛人であったアレントが戦後説得に行った際にも自己批判を頑なに拒否した。
ハイデガーの技術論に何か深淵なものを見出そうとする者がいるが、ハイデガーは毎日TVでドイツナショナルチームを応援していた。要するにその程度の男なのである。
ちなみにハイデガーはドイツ語と古典ギリシア語だけが「哲学」できる、との妄想を展開したが、これは比較言語学の西洋中心主義と結びついている。つまりセム語系(アラビア語、ヘブライ語)は劣った言語とされたのである。