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 F.エンゲルスが「ドイツ農民戦争」と概念化した1527年の民衆叛乱、実際は都市と農村部の同盟。
 14世紀から欧州では、封建領主への叛乱が頻発するようになる。

1358年の仏でのジャックリーの乱、フス戦争などはその典型で、どれも都市ブルジョア、民衆と農民の同盟として展開された。

 フス戦争では、プロテスタントというイデオロギーが貴族、都市民衆、農民と結合する文化ヘゲモニーの役割を果たした。

 これは農民、国人、都市を馬借などの運送業と一向宗という「宗教」が媒介した一向一揆にも通じるものがある。

 また14世紀には、ネーデルランド(フランドル)とスイスで密集長槍隊形(パイク)が発達、フィリップ4世の仏軍やハプスブルク軍の重騎兵を大破する。フランドルにおける「クルトレーの戦い」はフランドルでは平民による貴族に対する勝利として「金の拍車の戦い」として長く記憶される。

パイクは訓練された結束を保てば歩兵が騎兵突撃に対して圧倒的優位に立つことを証明。ただし、それには平民相互の平等且つ「鉄の結束」が必要となる。近世における「民主主義」がスイスとネーデルランドに発達した背景である。

「ジュネーブ人」ルソーの「社会契約論」第ニ編の一つ(全てではない)の前提はこのパイクの伝統にあると私は考えている。

 

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