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2020年代に入ってのラテンアメリカでは、新自由主義のさらなる加速によって深められた矛盾が、いわゆる「急進左派」の巻き返しとなってあらわれます。

 一度米国と資本家・大土地所有者の寡頭制の同盟によって覆されたブラジル、ボリビアでのルラ、モラレス派の復権、チリでの元学生運動家の大統領当選などはその象徴。

 しかし、最も衝撃的だったのは、極右と米国にとって「難攻不落」の要塞であったコロンビアでの左派政権誕生です。

 コロンビアは、地政学的に中米と南米を扼する位置にあり、WWII後常に親米右派政権が掌握してきた。

 2000年代に仮にコロンビアが左派となっていたとしたら、ベネズエラとボリビア、エクアドルが連結する、まさにシモン・ボリバルが夢見た「大コロンビア」が成立していただろう。

 勿論、そうはさせじとコロンビアでは長年CIAと麻薬カルテルに支えられた巨大な民間右派ゲリラが暗躍してきた。

 しかし、2023年ついに急進左派のグスタボ・ペドロが大統領に当選。2018年のメキシコのロペスオプラドール(左派)に続いて、ラテンアメリカの左傾化は新たな段階に入る。

 ただし、議会での右派の力は依然として強い。またブラジルのように福音派原理主義(プロテスタント)が極右の大衆的支持基盤となっている。
 

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