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「荒野のリア王」、木庭顕さんの近著、やはり各所にさざ波を起こしているようだ。これは、リア王の咆哮の「猛々しさ」からして当然ではある。

 ただ、木庭さんの1970年代半ばから、戦後日本は激変、知的世界の風景も一変した、という見立てには私も同感である。
 これは私の言葉で言えば「新自由主義的再編のはじまり」、ということになる。
 1981年の第二臨調を大きな指標とすることも25年前から私が主張していたことである。

 また1951年生れの木庭さんは、自分達の「世代」=「全共闘」ないし「団塊の世代」は、「戦後的言説」の継承に完全に「失敗」した、と位置づける。これも大きく見れば妥当な所だろう。

 自分も含めたこの世代に関する木庭さんの総括はこうだ。

 「高校時代以来周囲にあった彼らについて持った私の感触は、純朴だが夢想的で全然当てにならないということ・・それでいてしばしばぎらぎらした野心だけは光っていた。思考が雑で、深く考えることはなかった。すぐ行動に走り、乱暴であった。・・その後知ることになったのは彼らが無節操で簡単に豹変することことであった。リーダー達はあからさまに立場を変えて権力にすりよった。」

「例外」への留保はあるものの、かなり手厳しい。ま、強い反発があるのも当然ではある。

  

  

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