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 最近田中優子さんと上野千鶴子さんをよくみかける。
 内容は今の自公政権批判であったり、現在開催中の「大吉原展」に関する解説であったりする。

 私は自公政権批判については、田中さんや上野さんの側であって、「後ろから弓を引く」意図は毛頭ない、ことを断っておきたい。

 さて、それを前提とすると、田中さんも上野さんも80年代の主張と今現在の主張が全く異なることに驚く。

 二人とも「人権」という言葉を頻りに口にするが、「人権」とはまずもって法的概念であって、まさに「近代」のもの。お二人とも「人権」を含めた「近代」を超える、という主張だった筈である。

 であるからこそ、「近代」の視点からネガティヴに捉えられる江戸の消費文化を再評価しよう、という話だった。勿論田中優子さんは広末保の弟子であって、その「悪場所の思想」をより感覚的に展開にしたに過ぎない。左か右かと問われれば迷わず「左」の人。ここは今やサントリー芸人になった佐伯順子さんとは明確に異なる。

 上野さんに至っては、この世代特有の「流行り好き」そのままに論じる対象の評価を次々と変えてきた。「一波フェミニズム」の矮小化や福祉国家批判だった筈が近年は擁護に回っていることなどはその典型。

 いずれにしてもこの分野も世代交代が切に望まれる所ではある。
  

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