さて千葉大事件は、大学の医学部・大学病院と製薬業者との構造的癒着の上に起こるべきして起こった、という面もある。
というのも、日本の財政支出の内、トップは社会保障、3位は教育であり、これには当然それなりの理由があり、国民も納得する。
ところが、近年「起業家」連中が政府に入り込んで規制改革委員会を通じて、医療・教育予算に「たかる」構造が成立している。
その典型が大阪万博プロデューサー・アンジェス創業者・阪大医学部教授の森下竜一だろう。
森下は小泉政権の下で知財戦略本部、安倍政権で規制改革委員そして、大阪府市統合本部医療戦略会議参与。
いわば安倍と維新の接点の一人である。アンジェスがコロナの際、「ワクチン開発」と称して75億円もぎとったことは記憶に新しい。
例の小林製薬の件も「医療戦略本部」とやらと無関係ではない。つまり、今までの処方箋薬と市販薬との間に「機能性薬」なる概念を規制緩和によって作り出し、ここに製薬業界は大きな市場を創造する、というカラクリ。
この春から販売予定の内臓肥満薬減少薬も薬剤師の処方だけで出せる「新しい仕組み」。この広告に横手氏は仙台にまで出かけているのである。
森下はしょうもない映画「独立日本」のGMでもあり、イデオロギー的にもしっかり維新のようだ。