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 ネオ・プラトニズムと言うと、プロティノスが代表的な思想家とされるが、古代キリスト教最大の教父アウグスティヌズも元来ネオ・プラトニストだった。

 中世のスコラ哲学では、アラビア語から重訳されたアリストテレスの論理学が中心になる。

 ネオ・プラトニズム復興は、ルネサンスのイタリア、特にフィンレツェにおいて盛んになる。ボッティテェリなどフィレンツェ派の絵画は、ネオプラトニズムの寓意としても解読できる。私は高校時代、林達夫と高階秀爾の本でこのことを知った。

 同時にルネサンス期には古典ギリシア語から直接プラトンやアリストテレスを「読もう」とする試みが始まる。これが近代文献学第一期。つまりルネサンスは論理学ではなく、文献学の時代。

 元来カトリック公認のラテン語の「ウルガータ」(聖ヒエロニムス訳)ではなく、古典ギリシア語から「新約聖書」をドイツ語、フランス語、英語、チェコ語などに翻訳しようとする試みが始まる。当時は聖書の翻訳は「死刑」によって禁止されていた。

 各国語への聖書の翻訳と文法書の出現が、「国家語」へと繋がっていく。

 ところで、「無限」に関してもプラトンとアリステレスは立場を異にする。通常、プラトンに近いと見られるカントは「無限」に関してはむしろ、アリストテレスに近いのである。

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