おやおや、今月の『文芸春秋』東浩紀と御厨貴で「日本の近現代史を訂正していこう」という対談をやっているらしい。
しかし、東浩紀は日本の近現代史を学んだことはないから「訂正」も何もない。
どうも猪瀬直樹と「日本は訂正できるか」などというイベントを2月末にやるらしいが、そんなに「訂正」したいなら、まず自分のが過去を消去するしかない。
ところで、御厨貴東大名誉教授は「オーラル・ヒストリーの第一人者」などという大層な肩書とともに読売や日経に周期的に登場しては「愚にもつかない」ことを繰り返している御仁である。
例の「ナベツネ」インタビューの時にも登場し、「報道者が政治のフィクサーを兼ねるのは、如何なのでしょう?」との問いに、「いやー、それはほんとはよくないよ。よくないけど、ナベツネさんはそれをこえちゃったわけ。渡辺恒雄になっちゃんたんだな」と絵に描いたような幇間を演じていた。
御厨貴、北岡伸一、五百旗頭真などなどの東大・京大政治史の「修正主義」はとうの昔に完成している。焦点は戦後民主主義の価値を最小化、ないし抹消すること(この点では新左翼と重なる)。
歴研系の歴史とはまずは相いれないが、扱う時代に置いて微妙にすみ分けている節もある。
特に現代史は歴研系の奮起が待たれる所である。