昨日、大学に行くと、学長選の結果が貼りだされていた。
私は学内の統治行政には全く無縁の人間だが、最近不在者投票もできるよりになり、一応投票はしている。
今回の1位は文学部の山田賢先生である。
山田さんは、清代中国史の専門家であり、この世代のエースと言える人。
また、昨今の歴史学者としては珍しく、四六駢儷体もかくや、と思わせる美文家でもある。
「ほう、人文社会系が学長に選ばれることもあるのかー」と思い、左を見ると、何故か「2位」の横手幸太郎という人が「学長となるべきもの」と公示してある。
これは不思議なこともあるものだ。今回の投票率は90%以上、教員の他に職員も投票している。
横手さんは2位、山田さんより100票少ない。自民党議員でもー現在ではー定数1で2位なら落選である。
形式上、学長選考会議が「最終決定する」ということにはなっているが、今まで選挙の結果が覆されたことはない。
近年流行のガバナンス論の観点からも、3分の2の構成員に支持されていない人が、学長になることは「望ましくない」筈である。
ま、規定では、「選考過程及び学長と選んだ理由」について「公示」=「公に説明責任を果たすこと」あるから、これから、その「説明責任」が果される段階に移行するのだろう。