米国ハーバード大の初の女性黒人学長、クローディン・ゲイ氏が政財界(共和党・投資家)、民間右翼の攻撃を受け、辞任に追い込まれました。理由は、学内の「反ユダヤ主義の取り締まり」が不十分という、「あきれ果てた」もの。
米国では18-34歳の66%が今回のイスラエルのガザ攻撃を「支持しない」と回答(支持は20%程度)。
従って、ハーバードの学生などは当然、イスラエルのガザ大虐殺の批判デモなどを学内で行います(ハーバードの学生のイスラエル批判は平均をはるかに上回る)。
投資家、共和党、右派などはこの学生達の「大虐殺」批判を「反ユダヤ主義」と断じ、ハーバード大当局に取締りを要求していた文脈がある。
投資家の圧力はペンシルヴァニア大学にも強くかかっているとされる。
また政府も、スタンフォードやカリフォルニア大学サンディエゴ校など20校以上での「反ユダヤ主義」の「調査」に着手。
しかし、ユダヤ系投資家はともかく、共和党や民間右翼などは「反ユダヤ主義」に元来何の関心もない。要するに、民主支持が圧倒多数の大学に「これ幸い」と圧力をかけているに過ぎない。
問題は、民主党多数もこれに歯止めをかけようとしないこと。これはまさに1950年代吹き荒れた「マッカーシズム」と同じ構図である。