確かに言われて見れば、今度の岩波講座「社会学」第4巻、「公害」という言葉が全く目次に登場しない。多分文章にも登場しないだろう。
東電福島原発を扱う論文が三つあり、どれ一つとして国策として、東電と政府(経産省)がしゃにむに原発稼働を進めてきたことを批判的に分析する論文がない、となると社会学アカデミアとしてはいかがなものだろうか?
東大理論社会学に関しては、私は橋爪大三郎以降、解体の一途を辿ったと思っている。
それでも宮台真司は「水俣」の例を挙げ今年の原発汚染水を批判していた。同じハビトゥスの弟の東浩紀になると、完全に東電と経産省の「犬」になったわけだが。
まさかとは思うが、今回の講座社会学、原発DXに賛成の立場なのだろうか?
さすがに全国にオーソドックスな社会学者はあまたおり、その人たちの今回の講座へのコメントを聞きたいものである。
しかし、「社会心理学」と「広報」を担当する人が責任編集とは、また挑戦的な出版であることよ。