そもそも、FNの創設者ジャン・マリー・ルペンは骨の髄からの「反ユダヤ主義者」である。
現在仏はマクロン政権が年金改悪の強行突破、パレスティナ支持のデモの禁止、これに対して国務院は無効判断、と混乱は極めている。
このままマクロンが米政府とともに「イスラエル軍の大虐殺」支持を続けると、いよいよ「革命」が起こりかねない状態である。
実際イラク戦争の際、国連で大演説をぶったド・ヴィルパン(ド・ゴール主義者)がTVで頻繁にイスラエル・米国を批判している。ド・ヴィルパンの主張は至極まともで、オスロ合意の国境線までイスラエルは下がるべきだ、というもの。
メランションは極左と報道されているが、仏の基準では共和主義左派である。「極左」とメディアが報道したがるのは、政治的選択肢から「外したい」ため。
実際ド・ヴィルパン的なゴ―リストとメランションが米・イスラエル批判という点で大同団結した場合、事態は「革命」に発展する可能性がある。
そこで反・「反ユダヤ主義」という旗を掲げ、ルペン他極め付きの反アラブ・反イスラムを参加させれば、左派は同席を控える。それを以て、「反ユダヤ主義」の極左を「政治的選択」から外す、という流れを意図している。
しかし、英仏エリートが思い描くように事態が進むかはまた別。