ところで、このカーティス・ルメイ少将、WWII後海軍、陸軍から独立した米空軍の中核となり、朝鮮戦争において半島を「焼き払う」作戦を担当。「100万人以上の民間人を殺し、数百万人から家を奪った」と豪語している。
1962年のキューバ危機では圧倒的な制空権を背景にソ連との直接対決をケネディに主張。これはケネディに拠って最終的に却下された。
ケネディ暗殺の背景には、軍、CIA、それに軍需産業などエスタタブリッシュメントの同盟があったとも指摘されるが、その場合ルメイも確実にそれに参加していただろう(肝心のこの部分については、「情報公開」が好きな米国もさすがに未公開である)。
ルメイは戦略爆撃機B52の開発も指揮。B52によるベトナム空爆正当化のキャンペーンも担当した。
ルメイが戦略爆撃による民間人攻撃は国際法違反であることは熟知していたが、そのような「道徳性」については「ふざけるな!」との一言で片づけ、大阪、名古屋、富山、郡山などの都市を焼き払った。
しかし、何と言っても納得いかないのは、日本政府が勲一等旭日大綬章をルメイに与えていること。この勲章は軍人・政治家に与えられる最高賞。
私は個人的には「勲章」の意味自体認めていないが、それにしても日本政府がルメイに与えるのは異常だろう。