「生命倫理と動物倫理」
さて、犬、猫などペットのクローンとしては韓国の黄教授が有名です。2005年にはじめて犬のクローンに成功したとされ、多くの日本の富豪なども2010年代には、ペットのクローンのために韓国の黄教授の研究室に依頼し、この頃には1000万から1500万程度の費用だったと記憶しています。
その後、黄教授は、さまざまな不正が発覚して、「懲戒解雇」、現在はアブダビの研究所で、競争レース用のラクダのクローンに取り組んでいます。
ところで、この犬、猫、ラクダのクローンですが、実は「生前」の体の一部から「再生」というと、まるで1対1対応のように聞こえますが、これは全く違います。
クローンの過程で「失敗」例が数多くあり、その「クローン」はすべて「処分」され、比較的「元」の犬、猫に近いものがクライアントに渡されるのです。
このような「失敗」クローンの大量の殺処分、生命倫理的に許容されるべきなのか否か?
これは考える余地がありそうです。
「人」のクローンは原則禁止です。では動物のクローンなら許されるのか?
これは動物倫理とも関わってくる大きな問題です。