2019年に出た、山内昌之・細谷雄一編「日本近現代史講義」、現在の政治史が如何にサントリー化しているかがよくわかる。いわば大学における「自由主義史観」である。
麻生太郎会長の中曽根平和研究所の研究本部長、川島真氏は毎度の御登場。またサントリー理事の弟子筋の人多数。しかし、いくら何でも中西寛が結論とは「やばすぎ」だろう。
明治維新を「立憲革命」とするのも従来の政治史の延長線上。
いわば歴研的なものと対極にある。これはさすがに対抗「日本近現代史講義」が必要なのでは?
序章 令和から見た日本近現代史(山内昌之)
第1章 立憲革命としての明治維新(瀧井一博)
第2章 日清戦争と東アジア(岡本隆司)
第3章 日露戦争と近代国際社会(細谷雄一)
第4章 第一次世界大戦と日中対立の原点(奈良岡聰智)
第5章 近代日中関係の変容期(川島真)
第6章 政党内閣と満洲事変(小林道彦)
第7章 戦間期の軍縮会議と危機の外交(小谷賢)
第8章 「南進」と対米開戦(森山優)
第9章 米国の日本占領政策とその転換(楠綾子)
第10章 東京裁判における法と政治(日暮吉延)
第11章 日本植民地支配と歴史認識問題(木村幹)
第12章 戦後日中関係(井上正也)
第13章 ポスト平成に向けた歴史観の問題(中西寛)