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 演出的には初回の筑波山の麓での民衆の「歌垣」の祭りを「ミュージカル」的に表現したのですが、これはやはり「大河ドラマ」を見慣れている「多数派」の受けが悪かったらしく、2回目以降は、できるだけ通常の「大河」に近い演出に戻りました。

 二つ目は当時の市川染五郎主演の『黄金の日々』(1978)です。
 これも、「海の世界」を背景にして、権力者秀吉に服従を拒み、ルソンに去る主人公のお話です。
 ただ、市川染五郎(現在は松本幸四郎を経て、松本白鷗)は・・映画に出てもそうなのですが・・あまりにも「大根」すぎます。

 これは歌舞伎の世界で大物(特に「荒事」)だからといって、むやみに・・話題作りのために・・現代劇に出演させることを反省するいい機会だったと思うのですが、そうはなりませんでした。むしろ逆ですね。

 この大河の配役で興味深いのは、宇野重吉(「民芸」)・栗原小巻(「俳優座」)と唐十郎・李麗仙、それに根津甚八と、「新劇」と「アングラ」の双方からキャストに登用されていることです。舞台裏ではどういう会話がなされていたのでしょう?

 意外だったのは、唐十郎が映像的には市川染五郎並みに「大根」だったこと。また栗原小巻の演技は「下手」ではないが、「テレビ」向きではない、ということです。

 

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