「二つの科学革命」
一般的に科学史においては、17世紀、デカルト、ライプニッツ、ニュートンの時代に、微積分と万有引力理論の結合において、「科学革命」が起こった、とされます。
しかし、この時点では「自然科学」ではなく「自然哲学 natural philosophy」。ニュートン自身も、錬金術の研究や神学の研究も行っている。
またニュートンは有名な「南海バブル事件」への投資で現代換算で約4億を失い、「私は天体の動きは予測できるが、狂った人間の行動は予測できない」と明言を残している。これは、2008年リーマン・ショックの際の「金融工学」の連中と同じ感想(ただ後者は「確信犯」だったけれども)。
18世紀末から19世紀初頭の産業革命は「科学者」ではなく、「起業家」+「発明家」による試行錯誤の技術革命。
蒸気機関の原理自体はヘレニズム時代のアレクサンドリアで発見され、巨大図書館の開閉など一部では利用されていた。
19世紀物理学は大きく熱力学、電磁気学、光学の分野に分岐して進化。
20世紀の「科学革命」は、この三つの分野を横断して「パラダイム」チェンジを引き起こすこととなる。
それが相対性理論と量子論による「第二次科学革命」。
この際、一時分離していた数学と物理学が一瞬交差します。