「10兆円規模の大学ファンド、604億の赤字」
何度か「大学ファンド」の批判をしてきました。しかし、いきなり、「こけた」模様です。
10兆円を資産運用して、22年度は604億の赤字。文科省関係者は「運用益の範囲内で助成をするため、支援が難しくなる」としています。
これ、まず資産運用を委託した場合、仮に赤字でも手数料1%はゴールドマン・サックスのその他に入ります。ですから1000億は「手数料」として支払われた。そして、この10兆円の「原資」は結局税金です。つまり一般市民の税金から投資運用会社に1000億流れたことになる。
第二に、国立大学法人化以降、「選択と集中」の名の下に、大学は「研究論文」よりも、資金獲得のための「それらしい作文」と「ポンチ絵」の方にエネルギーを割かれる傾向にあります。これでは数値化される国際比較が、ある程度意味をもつ「理系」部門で日本が「独法化」以降急激な低下を示しているのは当然です。
それにしてもこの「大学ファンド」、大学関係者で「機能する」と思っている人、ほぼ皆無。
仮に指定校になったとして、5年間3%の利益上げ続けられなければ「ペナルティ」、としているが、この基準満たせる日本企業どれだけある?
いわんや大学は研究が本業でビジネスをする所ではないのです。
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