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 「日本の富裕層、10年で8割増」 
 野村総研によると、金融資産1億以上の世帯は10年で8割増、148・5世帯。内、5億以上の超富裕層は9万世帯。これは、ピケティが『21世紀の資本』で提示した傾向そのままと言えます。

 ここで言う「超富裕層」は日本の人口比で言うと、0,01%。富の基準では、このあたりが「支配階級」と言えるでしょう。

 他方、金融資産ゼロの世帯も増え続け、しばらく前に全世帯の4分の1を超え、現在3分の1に迫りつつあります。

 19世紀には金融資産ゼロが人口のおよそ半数(欧州統計)ですから、急速にその水準に迫りつつあります。また19世紀段階では、地縁・血縁ネットワークに加えて、生活インフラのかなりの部分が「商品化」されていなかったので、21世紀に金融資産ゼロ(貯蓄ゼロ)となる人口の経済的・精神的困窮は、さらに「悲惨」なものとなり得ます。

 尚、金融資産2億を超えると、その資産は「貯蓄」ではなく、不動産、債権証券など「投資」に回さることが普通です。

 ですから、政府の政策も不動産バブル、証券バブルを維持することとなり、バブルの間、マスコミでは「好景気」続く、という報道になる。

 しかし、このバブルを維持するための原資は税金なわけだから、まさに下層から上層への再分配。
 

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