日本のマスコミの大陸欧州の報道のひどさは、勿論大学生(1990年代前半)の頃から先刻承知ではあったけれども、1990年代後半から2000年代にかけて、自分が欧州に滞在する機会が増えて、その実態を直接見聞することになった。
その頃の朝日のパリ総局長は、その後2007年に欧州総局長になった男だったが、とにかくフランスに関する「記事」はひどかった。
日本のマスコミの特徴だが、ただでさえバカ高い給与に加えて、「海外赴任特別手当」を貰えるのでパッシーというパリの超富裕層用の地区に住んでいた、と記憶する。
この大野という男に私は直接は会っていないが、日本のマスコミは朝日に限らず、日本人留学生にバイトで仏メディアの翻訳をさせ、それを適当に張り合わせて本社に送る。
結果として「とんでも」記事になることが多かった。留学生の翻訳の質のせいではなく、パリ支局の「認知の歪み」によるものだっと記憶している。
一人、朝日のパリ支局に派遣された社員と会ったことがあるが、なんと現地に来てからフランス語を勉強している。仏の歴史・社会・文化に関しては無知に等しい。
その男が「ポピュリズム」について「怪しい」新書を出している国末憲人だったかどうかは記憶にない。呆れて名前を聞くのを忘れてしまったからだ。