「IT教育とは?」
昨今、日本語空間ではIT教育、あるいはIOT教育、DX、GXなどのアルファベット羅列が遍在している。
ところで、カリファルニア・シリコンバレーにはシュタイナー教育に基づいた私立学校があり、そこでは端末画面の使用は許されず、紙と鉛筆しか使えない。
そしてこの学校の通っているのは、グーグルやアッペイ、アップルなどの幹部の子供たち。
ビル・ゲイツやスティーヴ・ショブスが自分の子供たちにはSNSなどの端末接続を厳しく制限し、かならず「読書」の時間を長く確保していた、というのは有名だが、IT産業の幹部たちも、「自分の子供たちには」WEBよりも「紙と鉛筆、それに読書」の教育を望んでいるようだ。
米英の脳科学・認知心理学者は幼年期・児童期の端末接続の長さは、脳の機能障害をもたらし得る、と主張している。ま、これは話半分に聞く必要があると思うが、ヒトには1日24時間しか持ち時間がないので、端末接続の時間が長ければ、それだけ「他の事」に精神のエネルギーを使うことができないのは確かだ。
日本の初等・中等でのIT教育、「投資」教育と並んで、このあたりかなり不安を感じる。
実際、漢字熟語・故事成語習得のレベルが落ちる程、読解力、文章力が劇的に落ちる傾向は大学生にはっきりあります。