BT)この「緑豆の花」、私も通しで観たが、とてもよかった。
「緑豆」とは甲午農民戦争の指導者、チョン・ボンジュン(全琫準)のこと。
韓国の方には「常識」でも、「日本人」は知らない、1880年代初期からの朝鮮侵略の構図がわかりやすく描かれている。
これは連続「大河ドラマ」ならでは、のわかりやすさ。
高校日本史では「事大派」と「開化派」の争いとしてしか教えない当時の朝鮮内部の複雑な構造も、見えてくる。
さらに、福澤諭吉の慶応と北九州のアジア主義が如何に朝鮮侵略の尖兵となったかもきっちり調べてある。
「天祐侠」というアジア主義者の一群もちゃんと出てくる。このあたり、趙景達さんの『異端の民衆反乱 東学と甲午農民戦争』(岩波書店、1998年)でも、かなり詳しく裏付けられている。
日本による朝鮮植民地化の歴史に関心のある方は、ぜひこの機会に一度ご覧下さい。