日本の大学を最終的に崩壊させる可能性がある「大学ファンド法」は昨年5月に国会を通過。
この際の政府文書を直接読んでみると、やはり今の政府、財務、経産のパワー官庁、そして下請けの文科などの発想の、「貧困さ」と「下品さ」、それに「現実感覚のなさ」に驚かされる。
まず、一枚の文書に3-5回くらい、「世界に冠たる、日本の研究力」という言葉が出てくる。
「世界に冠たる」とはこれは当然ナチス時代の「Deutschland űber alles」を想起させる、控えめに言っても「悪趣味」としか言いようのない、表現です。
たしかに、メロディーとしてはヨーゼフ・ハイドンが作曲した、この「ドイツの歌」はワイマール時代にも「国歌」とされ、現在でもそれは変わりません。
しかし、この「世界に冠たるドイツ」の歌詞を含む1番、2番の歌詞はナチス時代にあまりに悪名高くなったので(「この世のすべての上にあれ」と続くので、すごいですねー)、現代は3番のみを「国歌」とする、ということになっています。
まあ、この「世界に冠たる日本」を連呼する文章を作文した官僚は「確信犯」でしょうけれども。
とは言え、日本の場合「世界に冠たる」、ただし「アメリカの下に」ということなのでしょう。