長谷部恭男さん、今日の「赤旗」一面に登場して、岸田政権の大軍拡を「日本壊滅の自滅行為」と批判しているようだ。
これ、日本の憲法学界にとっては驚天動地の出来事。
長谷部さんは、そもそも左派系の憲法学を揶揄する、リベラル保守系の東大憲法学の系列の頂点にたつ。ご本人も「ジュリスト」などの法律家向けの業界雑誌で、左派を揶揄する、やや「下品」なエッセイを連載していた。
2015年の安保法制までは、基本的に自民党側の参考人として法案作成・提出に関わっていた。
集団的自衛権と憲法の整合性を巡って安倍政権と決裂して以降も、一度も共産党系のメディアには登場していない(直截に言うと断ってきた)。
さて、長谷部さんによると、岸田政権は憲法の「タガが外れた」状態。つまりもはや「法の支配」・「法治主義」ーこの区別は今回は省きますーが機能していない。
この流れを止めるには「政治を変えざるを得ない」、そのためには「野党は結集すべき」、「バラバラのままでは勝てない」、「結束できる範囲内で結束」することが肝要とまで言っている。
この主張自体は「常識的」ですが、憲法学界の内部を多少知る人間にとっては、「あの長谷部さんが」の驚きは禁じ得ない。
願わくば、もう少し早く介入ー憲法学界へのメッセージーを出してほしかったが。