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議員たちの言ってることが正しいとは思えないこともしばしばあるのだが、それに対する石丸市長がまるで小学生のような対応をするのが強い印象として画面から伝わってくる。この人は人間を知らないんじゃないだろうか。それでは話がどこにも進まないだろうというような発言を石丸市長は平気な顔で、いやむしろ得意気に連発する。
こういう人は政治の場に前近代村落共同体的なウェットな人間関係を持ち込むのかとイキリ立つかもしれないが、そういう陳腐な対立軸に巻き込みそうな教養のなさが彼にはある。全ての個人をrespect して付き合うという近代の最も基本的な合意事項が彼の頭の中にはないのだろう。それがないと議論の場は、あっという間に憎悪の渦巻く場になってしまう。
それでも彼には一定の人気がある。その理由はまさに上に書いたことにあると思う。日本という社会は、局所的例外をのぞいて、いまだに前近代村落共同体的な人間関係で埋め尽くされていると思う。その極端な例が自民党であるだろう。
自民党のような前近代村落共同体的政治にはうんざりだし、その拡大庶民バージョンである日本社会にもほとほと嫌気がさしているという人は石丸伸二に光を見出しているかもしれない。
日米英の教育機関で放蕩した。P2からD1まで国連で26年働いた。仕事のほとんどは戦場だった。難民保護、人道支援、平和維持活動、対テロ対策、平和安全保障センター長、ブロックチェーン顧問などの仕事を経て、 2019年国連を退職した。大阪大学大学院招聘教授。著書『カブールノート』幻冬舎2001年。
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