【文喫トークイベント"自分自身を説明すること"選書①】
『シェーラ姫の冒険』/村山早紀
この物語では“ライラ“という名前を持つ、魔神の「女の子」が出てくる。つよく可愛らしいこの魔神は、容易に自分のかたちを変えることができる。「女の子」でいるのも、共にいる相手が嬉しく思うようにと、そうあっただけなのだ。だから、たとえ「王子」のかたちに外側を変えても中身はいつも通りの“ライラ”である。それだけ。それが私の心に深くしっかりと根を張った。
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784494018314
【お知らせ】11月28日(火)19時より漫画家の山内尚さんと六本木・文喫(+オンライン配信)で、自分自身を説明する言葉を見つけることとその過程について、というテーマでトークをします。
https://t.co/14F9DvKBgY
わたし自身の話としては規範との摩擦に最も困惑していた時期の話になるように思っています。その摩擦・磨耗の様態は人ごとに違うはずなので、規範との摩擦を抱えていたこと、あるいは規範に摩耗させられた経験を語ることが直接的に誰かの助けになるわけではありません。が、その過程を聞くことが状況を解きほぐす助けに全くならないとも思わず、効力の具体的な内容を想定せず、しかし効力がありうると信じて話すような気持ちでいます。
山内さんとの打ち合わせはまだですが、山内さんとなので、服飾の話をすることはわたしのなかで決定しています。どうぞよろしくお願いします!
【喋ります】青本柚紀×山内尚 「自分自身を説明すること」トークイベント - https://peatix.com/event/3748789
11月28日(火)19:00から、クィア理論・フェミニスト哲学を研究されている青本柚紀さんとお話します。ノンバイナリーの実在を疑いたくなるような気持ちになったら実存に会いに来てください。
今日は自分にとってかなり負荷が大きかった作品の分析をしていたのだけど、僕にとってはフィクションは聖なる避難所なのでそのように作用しないような作品に対して冷静になれないところがあるなと考えたりしました。
これは僕の考えであって他者に強いるものではないという前提がある話として聞いてほしいのですが、自分は物語のことをこのどうにもしようがない現実から一時的であっても間欠的にでも永続的でも別の場所に連れていってくれるものとして考えているので、それがない作品に対して強い拒否感が出てしまう。
現実逃避の側面がない作品とはなにかという話になってしまうので深くは掘り下げないけれど、差別が指摘されないまま放置されていたりまたは差別に対する姿勢が甘い作品についてはその世界に逃避したくないので読めないし、自分がそういうものを作ってしまったらどうしようといつも不安になる。
漫画家/『よるべない花たちよ~for four sisters~』上下巻『クイーン舶来雑貨店のおやつ』『魔女の村』電子単行本で発売中/3月に『シミズくんとヤマウチくん われら非実在の恋人たち』と『ノンバイナリースタイルブック』が出ます/ gmailは頭にyamauchinaomangaとつけて送信してください / gender fluid