ブラック・ミラー 虫けら掃討作戦
明らかにここで描かれているのは、移民などへの差別とそれに加えて、ユダヤ系へのホロコーストをもとにした話なのだと思うが、その伝承の重要性、人類全体での反省の必要性を強く重要視すべきという前提にたったうえで、イスラエルが執拗に周到に行ってきた世界的なプロパガンダの再生産を、おそらくとくに深い意図もなく無意識のレベルで再生産しているのだろうとみられる構図があちこちにある
だが、直接手を下す加害者から白人男性を執拗に抜く、そのためにわざわざ性格や描かれる行動はステレオタイプな男性兵士のまま演じるキャストだけを美しい女性に変えるという雑なこともやっている
面白いテーマだが、描くには細部があまりにも雑で、かつ目線の位置があまりにも特権側
「視聴者にあまり重すぎないよう、見やすいよう配慮」して様々なものを薄めてあるのだが、例えばその配慮が「加害者を白人男性でなくする」とか「テンプレとしての粗暴な性的言動をする兵士を女性にする」とかで、配慮してある属性があまりにも明確
それ以外の人たちもドラマ見てますよーって言いたくなるやつ
ブラック・ミラー 虫けら掃討作戦
おそらくこのドラマに足りていないのは、明確に「制作環境における制作スタッフの多様性」である
この制作会社・制作環境がおそらく白人男性優位でありすぎるのだろうそれを作る側はそうでも、それを受け取る側はそうではないということがわかっていないのかも知れない 白人男性優位であることに合わせろと言って通せてきた人たちなのかも まあそうだろうな
本当に惜しい
このドラマシリーズ、制作環境がもう少し幅広い状況になったら面白いだろうに
とにかくSF・未来性と既得権益・特権階級目線ってもっとも合わないテーマなんだよね……
意識的にそういうものを明確に描き出すことで問題をはっきりさせる、とかいう意図があればいいけど、
何しろそういうものはうつりかわってゆくものなので、現時点での差別や力勾配に無邪気な特権側、というのはただただ古臭さを感じさせるものにしかならないんだよな