『フュージョン』(濱野京子) #よしざき読んだよ
ダブルダッチに取り憑かれた中学生女子4人の物語。
マイナー競技を読者にどのようにスムーズにインストールするかを研究するために読みました。本作の開幕は固有名詞をゴリゴリに使ってカロリー高めで押し込んだ感じですね。「フォローミー!」という腹の座り方は、正直、憧れるが、今回の私が使うべき手法ではないのでしょうな。
お話自体はオーソドックスなヤングアダルト小説で(良い意味で)読み味が軽かったです。読者が関心を持ちそうなフックを(回収するしないにかかわらず)数多く散らして、興味を持続させようとする試みが見られました。構造のオタクなので散らしっぱなしはあんまり好かんのですが、こういうのやってもええんかもなあと思いました。