『ゲーム理論の〈裏口〉入門 ボードゲームで学ぶ戦略的思考法』(野田俊也) #読了 #よしざき読んだよ
面白かった! けど想定読者が謎すぎる!
ボードゲームを用いてゲーム理論を、入門よりさらに易しく、紹介する一冊。いわゆるゲームをインタラクション=駆け引きのない「パズル」および駆け引きのある「ゲーム」とに分解し、そのトータルとしてのいわゆるゲームの最適戦略をゲーム理論から紐解く。本書はいわゆるゲームの中でも特にボードゲームに焦点を絞る。
ナッシュ均衡や囚人のジレンマといったゲーム理論の入門で頻出するものの現実にはどのように適用されているかイマイチ掴みきれない問題を、実際のボードゲームを用いて解説する点で特筆に値する。
さて、ボドゲからゲーム理論を解説するかと思いきや、ゲーム理論からボドゲを解説する側面が強かった。私はボドゲのレビューを読むのが趣味の一つだったためにゲラゲラ笑いながら読むことができたのだが、そういう素地のない読者がどのように本書を受容するのかが謎。いや、面白かったのだけれど、謎ではある。