フォロー

ヴィルヘルム・グレンベック『北欧神話と伝説』

bookclub.kodansha.co.jp/produc

エッダ、サーガの有名どころをピックアップし、物語として再話したものらしく、かなりわかりやすく読みやすかった。ただ同じ名前が頻出し、似た名前は同一人物の表記揺れなのか別人なのか分かりにくいので系図を書きながら読んでいたが、やっぱりよくわからん。

全体的に血の気が多いのは予想通りだが、「バイキング(行為)」を狩りや漁と同列の「ナリワイとして行うもの」としているのにびっくりした。あと、巨人(あるいはトロール=人外)として描かれているものの、体格がよく男の戦士を打ち負かすような女性や、男装して戦さ場に立つ女性(お姫様)の話がけっこう多かったのは興味深い(最終的に男のものになるのがほとんどではあるが)。

巻末の解説に「ギリシャ・ローマの神々は楽天的で享楽に耽るが、北欧の神々は常に戦いに臨んでいる」とあった。気候風土が神の性格を規定するというのも面白い。

ログインして会話に参加
Fedibird

様々な目的に使える、日本の汎用マストドンサーバーです。安定した利用環境と、多数の独自機能を提供しています。