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信濃毎日新聞編集局『土の声を 「国策民営」リニアの現場から』

iwanami.co.jp/book/b622497.htm

リニア工事が進まないのを自分らのせいにされてきた県の住民なんだが、リニアに賛成と言ってる来月の県知事選の候補者、この本を読んで大井川流域だけじゃなく県全域で将来背負わされるかもしれないリスクを真面目に考えてくれ冗談抜きで、と思った。

本書では主に長野県内のトンネル掘削工事から出る残土処理の問題を中心にしているが、用地確保、電力確保、トンネル事故の頻発など、問題は静岡県で懸念されている水枯れだけでは決してない。

工事の遅れは各地で起きていると聞くが、工事を急ぐあまり、現場で働く作業員や、工事車両が行き来する地域の住民の安全性を軽視しているとしか思えない話も出てくる。そのようなやり方で作られたものが、安全に運行できると信頼できるだろうか?

環境や人命にリスクを伴うものなのに、事前の説明や検証が蔑ろにされていること、安全への懸念や苦情が無視されていることなどはまず報道もされない現実。その中で、フラットな目線を忘れず取材をされた本書の記者の方々には感謝している。(我が県の某地方紙でもリニア特集はあったが、最近日和っているのでもうあまり期待してない)

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