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ミステリーとしてもだけど警察小説として、わたしはとても面白く読みました。点と点が線で繋がって絵になるカタルシスももちろんですが、イギリスとアメリカ、それに日本の警察機構の違いとか共通点がとても興味深いです。イギリスの警察は日本よりも銃を携行しないんだ、とか知りませんでした。あと不動産取引から見える高齢社会とか、前作の気候変動もでしたが、押し付けがましくなく、けどしっかり物語に埋め込まれてるのがよいです。
で、Daniel とMalです。Malが43歳で、Danielはちょっと下。この2人がほんとにグズグズで最高。互いに特別と、いわゆる付き合うになってからこそ葛藤とかあるのが大好物なので、たまらんです。
エリートで出世頭の切れ者MalがDanielとは絶対離れたくないのに、そうするとWales(彼にとってイコール家族との確執)に直面しないといけなくて、怯えて事態をややこしくするのがとてもよいです。とても好みが分かれると思いますが。
Danielも清廉で強い人だけど、今作で自分のなかの制御できない憎悪とか、Malへの不必要なほどのためらいであるとか、アンバランスがいいです。
あと英語が読みやすいです。たぶ巻を追うごとに叙述もよくなってる気がします。

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