開催中〜4.14。於八文字屋(京都市中京区木屋町通四条上ル鍋屋町209-3、木屋町岡本ビル3階)
さすがに20:00オープンというのは、だいたい翌日に仕事を控えていることが多い者としては行きづらいんですが、ヤスモト氏が十数年も通いながら撮影してきた釜ヶ崎(大阪市西成区)の人々のポートレート写真を京都で見られるのは、普通に貴重
101人の「釜の肖像」 京都のバーでヤスモトユウタ写真展 https://www.sankei.com/article/20230403-TJ4Y2NBATVKPNN5ALHYVCKS7M4/
日本の現代写真史には、写真家と特定の場所が密接に絡み合う系譜というのがあり(東松照明にとっての沖縄、森山大道&PROVOKE同人にとっての新宿、など)、ヤスモト氏にとっての釜ヶ崎もまたそのような系譜の延長線上に位置づけることも可能でしょうが、しかし氏の写真をアトリエ三月(大阪市北区)で何回か拝見した者としては、撮影された釜ヶ崎の風景と人々は、しかし被写体としての特権性を誇示することとは異なったモーメントを見せている──これは近年のヤスモト氏がカラーで、主に晴れた日の昼下がりに撮影していることで、より強調されている──ことに注目しなければならないと言っておきたい。そのことによって被写体は決定的瞬間((C)アンリ・カルティエ=ブレッソン)のない写真時空の中である種の散文精神のもとに置かれることになるわけで、それは被写体に対する別の倫理的態度を見る側に要請することになるからです [参照]