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『金の糸』を見ていた。ジョージア映画はやっぱり歌うのだなあ(今回は突然始まる本格的コーラスこそないけど思い出の歌はふんだんに)。金継ぎのようにこわれた過去を繋ぐ、というテーマからして「見るメモワール文学」すぎて映画自体はピンとこなかったけど(最初から朗読だし…昔の恋人との会話での引用とかも高尚すぎて…)まさに監督のメモワールが今月ちょうど出るのを知り、読んでみたくなった。
hakusuisha.co.jp/book/b651078.

イメージの花やイメージの風、光の白さとあの真ん中に広場がある住宅の感じとか、私はこんなふうに世界を見ている、という91歳視点(主人公はもう少し若く設定されているが、明らかに監督なので…)を見せてもらった、気がする。独り言ふうの箴言的台詞をカメラに向けて話すのとか、ところどころ不思議な演出も「わたしが遺しておきたいこと」をすずろに語るものとすればなるほどなとも。あとTV画面に映ったアルチルさんがそれまでと打って変わってすごく弱々しく老け込んで見えたのが、映画(イメージ)と映画ではないものの差みたいで哀しみがあったのが不思議に印象的だったな

興味深かったのが三世代ものでなく「ひと世代が完全に外されている」ことで、そうか、あの子の親なら90年代の生まれくらいかな、そういう家も多かろう…

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