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秋津温泉を見たのです。メロドラマ、なのかなー。男女の腐れ縁という感じはあまり受けなくて、死にかけの魂が入れ替わっていってしまう戦後の呪いの話なのかなーとか。恋愛なのかな…ってとこがあんまりピンとこなかったけど、恋愛映画だと思わなければ気に入らないところもない、という印象。「土地の人」ではない人たちの話、なんだよな…

闊達な娘さんらしく雪道を足袋で走ってくのとか、川辺で下駄を脱いでひょいひょい歩いてくのとか、その身体運動と横たわり静止する身体にそのあと必ず映り込むようになる煙草の煙、茉莉子さまは当然お美しいわけですが、衣装も手がけてらしたのか。徐々に「赤」が消えていくのがよかったですね、そのうえでのあの終盤の赤く染まるもの。赤い椿のような、紅色の大輪の牡丹のような、まばゆいばかりの娘さんがなんでこんな男に…という視点で見たらそれはそう。なんだが「あのとき」を一瞬でも経験してしまったらそうなるよねとも思う。生かしてしまったのが運の尽きなんだよなあ、愛は呪い、呪いは愛…

序盤の汽車のとこがすごいよかった。みんなが飛び降りる中ひとり空を見ている、あのどうなってもよさと甘美でさえある死の気配。あれは文学の映像。と比較すると鏡や格子の多用はやや意味が目立つか。全体にロングの画がよかった。

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